この度の酪農実習の目的は、当社商品にとっての源流である酪農現場で何が行われているかを知ること、ミルクの知識を深めること、酪農現場と当社の繋がりを理解すること、これらによりミルクと当社商品の価値、そして自分自身の仕事の意義を心と体で感じ、考えることにあります。ミルクを扱う者として、ミルクに愛情を持ち、その価値を高め広げていくことが自身の役割であり、世の中へ貢献なのだと決意を固め、覚悟を持つきっかけとなることを期待し実施しました。

 参加者は、非製造部門の2年目のメンバー8名。コロナの影響により、やむなく参加者を絞っての実施となりました。1月17~21日の5日間、岡山県真庭市の中国四国酪農大学校にて、日中は教室での座学、早朝と夕方から夜にかけ牧場実習という時間割で、雪が降り積もる中での実施となりました。私は初日に視察を行い、座学と牧場実習を見て、この酪農実習は参加メンバーに大きな学びをもたらしてくれるものと期待し、酪農大学校を後にしました。

 実習終了後には、参加メンバーによる酪農実習の振り返りと発表会を行ってもらいました。乳牛の世話は、一頭一頭の体調に合わせ、餌の配合や量を調整するなど細やかな管理を行っており、特に難しいのは衛生管理のようです。牛は寝床とトイレを区別しません。管理を適正に行わなければ、他の乳牛等への感染に繋がります。厳正な体調・衛生管理の上に、安全でおいしいミルクの生産があります。酪農家は、乳牛と押し合いへし合いしながら、排泄物にまみれながらも、乳頭を丁寧に拭取り殺菌しミルクを絞るのです。参加者も、思い通りに動いてくれない乳牛と悪戦苦闘しながら搾乳作業を行っていました。

 また、乳牛としての役割が果たせない場合には、肉牛になるなどの厳しい現実を彼等は知りました。知識だけでなく乳牛と直に接し、その体温や息づかいを感じた彼等には一層身に染みるものがあったようです。かわいそうだと思いながらも、普段当たり前のように口にする自身に気付き、どう向き合うべきかを考えるメンバーもいました。

 これらを踏まえ、参加者からは「一滴たりともミルクを無駄にしたくない」、「自身の体験したことを得意先にも伝えていきたい」「ミルクの価値を高めたい」など、実際の業務に繋げたいとの意気込みが見られました。

(文:オハヨー乳業 総務企画推進部 千葉智之)


参加者のコメント

研究開発部 デザート開発課 北野楽

酪農家の方々の苦労を実感しつつも、乳をより魅力的な素材にする余地が残されていると感じた研修でした。例えば飼料による乳色の変化です。今は黄色味が薄いジャージー乳ですが、もし常に濃い黄色を維持できれば「ゴールデンミルクである」という価値がより確かになり、ジャージーブランド強化に繋がると思いました。課題や苦労だけでなく何ができそうかも考えて、乳の価値向上に繋がるアイディアを発想していきたいです。

研究開発部 ヨーグルト開発課 石本絵莉香

“私たちにとって、牛はビジネスパートナー。”先生がおっしゃっていた言葉です。経営を行う上で、搾乳量と質は最も重要なポイント。乳量を確保できない乳牛は手放さなければなりません。仲間や家族ではない、まさにビジネスパートナー。有意義かつ過酷な5日間を通して、酪農家の苦労・牛乳の尊さについて学ぶことができました。貴重な経験をありがとうございました。支えてくれた同期、ありがとう! 

研究開発部 フローズン開発課 安田笑美子

命の大切さ、育てることの難しさ、さまざまな貴重な経験をさせていただきました。牛の一生を目の当たりにし、生乳が出荷されるまでの苦労を肌で実感することができました。今の私にできることは、酪農家の方々が愛情込めて育てた牛に感謝し、供給していただく生乳をよりおいしい形にすること。また、牛乳の価値を伝えるべく、今後の商品開発に励みたいと思います。

研究開発部 包材技術開発課 桑田晴香

乳業メーカーの発展には酪農業界の発展が必須です。その酪農業も年々縮小しているのが現状です。目線を高くもってモノづくりをすることはもちろんですが、乳業を支える酪農業の思いも込めて開発を進めていく必要があると感じました。今後、商品開発を通して、私の中の乳への価値観の変化を世の中に示していきたいと思いました。厳しい寒さに負けない程の、熱く濃い時間を同期と共有できたことに感謝いたします。

カテゴリー戦略部 デザート企画課 徳山涼子

酪農家は安全で良質な乳を生産するために、飼育環境や各作業工程に細かな確認と計算をし、想像以上の労力と費用をかけていると知りました。また、慣れない環境や作業による戸惑いや、牛の迫力による恐怖心との闘いで心身が擦り減りましたが、同期で支えあい、やり遂げることができました。酪農家や同期と時間を共にすることで、人との繋がりのありがたみを改めて実感しました。最後に、この研修に励んだ8人を誇りに思います。

カテゴリー戦略部 フローズン企画課 瀬分万里子

酪農研修に参加して一番に感じたことは、私たち乳業会社は酪農家と消費者を繋げる架け橋になる必要があるということでした。なぜなら、酪農家が心を込め牛の飼育・搾乳をしていることは消費者に十分には伝わっていないと感じたからです。乳は無限ではなく有限であること、牛と酪農家の努力によってあること、それらを伝えるためには、私たちメーカー側が「乳」を最大限に生かした商品を作り、価値を消費者へ伝えていく必要があると思いました。

東京支店 営業一課 佐藤亮介

『今回、現場を見てもらって、酪農家のたくさんの想いやこだわりを感じてもらった。それを原料として、皆様へバトンとして繋ぐ。だから余す事なく世に伝えてほしい』と笑顔で言う先生に哀歓を感じた。この言葉・表情は研修を通して、私の心を最も震わせた。私はその想い・こだわりを世界に伝えることができているだろうか?私は営業職だ。伝えるチャンスがある。今後は、商品を通して想い・こだわりを伝えていきたいと思う。このような学びの機会があったことを、非常に光栄に思う。

関西支店 営業二課 川角香菜子

365日休む暇もなく、毎日、安心安全な生乳生産に向け、努力をされている酪農家の皆様への感謝の気持ちが募る5日間でした。蒜山では大雪が降る中、早朝5時から作業が始まりました。体力的・精神的に過酷な現場であったからこそ、生産者の思いを無駄にしたくないと感じました。牛と酪農家の皆様がいるから美味しい商品が届けられます。今後の営業活動では今回の経験を多くの得意先と共有し、乳の価値を再認識したいです。

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